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同志社大学を中心に活動する学生劇団、演劇集団Qの日記
ケーキ好きですか
2018年04月12日 (木) | 編集 |
あるところにこぶしさんがいました。
ケイムショに入って脱走したいと思うようになってきたので、
パトカーが一つほしいと思って、
アルバイトをして貯めていたお金をお財布に入れて、
交番に行きました。こぶしさんは、
「おまわりさん、このお財布のなかのお金をすっかりあげますから、
一番乗り心地のよいパトカーを下さい。」と申しました。
おまわりさんはお財布を調べましたら、
100円玉が4枚しかありませんので、
がっかりしてしまいましたが、400円
でも、儲けなければ損だと思って、
「こぶしさん。これは丁度400円です。」と言っておもちゃのパトカーを
あげました。
こぶしさんは大喜びでお家へそれを持って帰りました。

太陽も落ちてきたので、
パトカーに乗ってみました。
あんまりドアを、何度も開けたのでこぶしさんは疲れて、眠ってしまいました。
そしてそれっきりパトカーのことなどは
忘れてしまいました。


それから一月位経つと、
又、こぶしさんは、
ケイムショに入って脱走したいと思うようになってきて、
アルバイトをして貯めていたお金を持って交番に行きましたが、矢張り、
100円玉が4枚しかないので、
おまわりさんは、前と同じおもちゃのパトカーをこぶしさんにあげました。
こぶしさんは、それに乗りましたが、
一向ケイムショに行けないので、
ついパトカーのことなどは忘れてしまいました。


こんなことを毎月毎月繰り返しましたので、とうとうこぶしさんのお家は
おもちゃのパトカーで一杯になってしまいました。
そしてこぶしさんは、
夜も公園で寝なければならない位になりました。
こぶしさんは悲しくて泣いていました。

おもちゃのパトカーさんたちは、
こぶしさんの泣いているのを見て、
気の毒に思いましたので
身体を曲げたり、手を縮めたりして、
小さくなろうとしましたが、
この上、どうにもならないのでした。
こぶしさんはこれを見て、
おもちゃのパトカーさんたちが、
かわいそうで堪たまらなくなりました。
そして、とうとう決心して、
街のおもちゃやさんに100円で買い取ってもらうことにしました。
こぶしさんは、この100円玉たくさんをもって、又交番に行きました。
おまわりさんはお金を勘定して、
今度は、ほんとうにケイムショに連れて
行ってくれるパトカーをくれました。
こぶしさんは、もうこの上パトカーを買うこともなくなったので、
狭いお部屋で、
呑気に、
ケイキを終えました。


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